椅子のまま畳の雰囲気が味わえる
京間,四畳半切タイプ,風炉への切り替え可能,椅子(客用6脚,主人1脚)付属
※仕付棚(台目棚),炉縁,炉壇,釜,その他茶道具は付属しません。
茶の湯において,懐石、濃茶、薄茶をもてなす正式な茶会を茶事といい, 伝統的な茶事は、茶室において主人と客人が畳の上に対面同座した状態で行う座式の点前によって行われてきました。
しかし, 明治時代以降、立礼式と呼ばれる主人と客人、または客人のみが椅子に腰掛けた状態で行う立礼式という点前が考案され、従来の茶事の形式を採らない,例えば 濃茶、薄茶のみをもてなすといった簡略化された形式の茶会が普及し、それにあわせて、立礼式の点前で使用する各種の道具を載置し、また、なかには炉を設置可能とする多種多様なテーブルや椅子からなる立礼席とよばれる茶会空間を構成する茶会用具がつくられてきました。
もともと立礼式の点前は,海外に日本の茶の湯文化を普及させるために考えられたものなので,畳の上に正座をしなくても,また大人数でも, 略式のお茶会を容易に開催できることに利点があります。
しかし,ほとんどの立礼席は,従来茶室で伝統的に行われてきたような座式の点前を実現するのは不可能で,主人と客人が一つの空間を共有する雰囲気の中で茶事を進めるという点や, 濃茶、薄茶以外にも茶の湯のエッセンスが豊富に含まれる茶懐石や炭点前の開催などの点に困難があります。
正座しなくても茶室と同じようにお点前できる。
一方で現在までに, 椅子に腰掛けた状態で点前を行う立礼式でありながら、座式に近い点前で伝統的な茶事の開催を可能とするもの、つまり、点前に使用する各種道具を載置する部分を畳とし、主人が点前をする空間である点前座と客が座す空間である客座を一体化させることで茶室における主人と客人が同座する状態を再現する比較的大型のテーブルと椅子からなる立礼席が作られています。
しかし,これらの立礼席はどれも木材や畳を主要材料として構成されているため,重量が大きく,組立や分解に手間がかかり,また収納や運搬が容易ではないため,国内外での一時的なイベントでの利用や,一般家庭における普及が進んでおらず,例えば,手持ちの道具を組み合わせて、茶道のお稽古でだれもが習得するであろう座式での点前を生かして,実際に家で気軽に客をもてなし楽しむというような活用が浸透していないという問題に注目しました。
コンパクトに収納でき,軽くて移動もらくらく
キャンプ用のカートに全て納まるので野点の運搬も簡単
※仕付棚(台目棚),炉縁,炉壇,釜,その他茶道具は含まれていません
茶事の面白さとそのエッセンスの多くは、簡略化しない座式の点前で行う伝統的な茶事の中に含まれており、これを茶室に行かなくても手軽に体験できる立礼席は、茶事という日本の伝統文化をその本来の姿で継承、普及、そしてなにより現代の生活の中で楽しむのに大きな効果があるのではないかと思います
しかし、従来、手軽に茶会を開催したいという場合は、点前の方を簡略化して,既存のテーブル等を利用して対応することが常識となっており,比較的大型となる立礼席の方をより手軽に利用できるものへと改良するという方向での技術開発は進んでいなかったのが現状ではないかと思います。
近年、外国人や未経験者の体験的な茶会への参加、あるいは経験者においても畳に座することに慣れていない世代や足腰が弱った高齢者の増加により、椅子に腰掛けて立礼式で茶会を開催する機会が増えていますが,その際の一つの選択肢として,手軽に本格的な茶事へお誘いするというのはいかがでしょうか。
客5名までの茶懐石に対応できます。
上記写真のモデルの場合(京間サイズで制作) ※椅子を置くスペースは最低でも70cmは必要です。
上記写真のものは,京間の畳サイズ(6尺3寸×3尺1寸5分)を基準に,点前畳(一部切り抜き),炉畳,客畳(一部)を組み合わせたものです。このモデルですと主人1人,客5人の茶懐石に対応できます。 濃茶,薄茶 のみならば,客8人に対応できます。
畳の高さと椅子の高さも自由に設定することができます。足腰が弱い方が使用される場合は、食卓の椅子程度の高さの椅子、小さなお子様が使用される場合は、低めの椅子というように,組み合わせることができます。その他,車椅子での利用がある場合など,畳の高さを高めに設定するというような変更もできます。
段ボール製でありながら、美観と使用感がよい
茶室の畳の表面だけを切り取ったような外観が特徴です。
外周や側面に幅の広い木枠や分解構造の接続目地などがないため、畳表面への意識の集中を邪魔しません。
また特別な構成方法 (特許申請中技術) を用いているので横揺れやガタつきが全くないのが特徴です。
女性一人で簡単組立,分解できる
ひとつひとつの部材が軽量で,組立に工具も不要なので,女性一人で簡単に組み立てることが出来ます。また小さく分解できるので自家用乗用車での運搬も簡単です。キャンプ用のカートに全て納まるサイズです。
番号順に部材を上から差し込んでいくだけでガタつきなくしっかり固定できます
畳は現代の合成樹脂製、畳縁は伝統的な麻織物
十分な質感と機能性を兼ね備える
畳表面も畳縁も茶事使用に十分耐える質感を備えています。また畳は合成樹脂製なので何度も清掃できて清潔。 ※画面右上の炉畳部分は試作段階のもの
畳部分の質感の完成度はとても高く,また適度な厚みを持つため茶碗を置いた時の音や感触に違和感を感じることはありません。
麻布の畳縁や正確な寸法体系、茶道具が雰囲気を作る
写真の畳縁は麻布製で畳縁専門店のものを使用しています。この畳縁をはじめ,京間などの伝統的な寸法体系、その他の炉縁や茶道具が,茶事空間の雰囲気作りに必要な質感を提供します。
炉も設置可能,風炉にも対応
痛んだり汚れたりしても部材ごとの交換が可能なので,長く使い続けられる
段ボール製の炉設置台も付属。既製の銅製炉壇と炉縁を組み合わせることが出来ます。
椅子も軽量・コンパクト。脚部は交換式なので長く使い続けられる
椅子の脚部(写真左上)のみの販売も可能。
椅子は写真のようにたたむことが出来るので,コンパクトに収納・運搬できます。また使用時の座面の下は空洞になっているので,荷物入れに使うこともできます。
亭主が道具組を考える余白がある主張しないデザイン
道具配置の一例。京都の茶道具店(卸業)出野祐商店様ガレージにて
コンパクトかつ丁寧に梱包し発送いたします。海外発送も可能です。
136x47x22, 122x97x15, 33x45x93サイズの3個口で発送いたします。
8mm厚の専用段ボールに梱包いたします。収納時にごお活用いただけます。
段ボールを合板に置き換えたタイプもございます。直接お問合せください。
耐久性の向上だけでなく、段ボールと比較して部材の厚さが16mmから6.5mmになりますので、収納サイズはよりコンパクトになります。お問合せフォームより直接お問合せください。